とやの全力雑記ブログ

元ロードガチ勢、現在は趣味で健康のためにロードに乗っています。イラストをCLIP STUDIO PAINTで練習中。過去記事はアメブロからどうぞ。

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手組ホイール 試作3号リアを製作 そして山を試走

試作3号リアをコソコソと製作していましたが、自分のスキル不足によって完成までに相当な時間を要してしまい、さらに仕事とライドを両立したところブログを執筆する時間が取れない事態となってしまいました。

前回から随分時間が空いてしまったことをお詫びいたします。申し訳ありませんでした🙇

 

さて、ようやく試作3号リアを製作したので、事の顛末を順に書いていきたいと思います。

 

 

試作3号リアを製作

試作3号フロントと同じく、試作3号リアは試作2号リアの改変です。

105ハブが逝ってしまったためハブを別の物に交換。そのついでにスポークの組み方とニップルも変更しようということで計画をしていました。

組み方はフリー側が4本組、反フリー側が8本組です。

俗に言うヨンパチ組となります。

ヨンパチ組にすると、反フリー側のスポークテンションを若干高めに設定することができるようです。反フリー側のテンションが高ければ、フリー側とのテンションのバランスが取りやすくなります。バランスが取れると、よりよく進むリアホイールが出来上がるというわけです。

ヨンパチ組は32Hからでないとできません。28Hでヨンパチ組をするとスポークが折れまくるようです。

都合が良いことに、試作2号で使用していたリムはXR-19Wの32Hリム。ハブが32Hならヨンパチ組が組めます。

そしてヨンパチ組にはダブルクロスという、スポークを編む部分を2箇所にできるということを知り、これも同時にやってみることにしました。

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 スポーク長計算機ではフリー側は282mmがそのまま使えて、反フリー側が299mm。

ということで、反フリー側用に299mmの星スポークスターブライト2.0mmを注文しました(※このスポーク長選定が失敗の始まりでした)

使用するハブ カンパニョーロ RECORD リアハブ

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今回使用するリアハブはカンパニョーロ RECORD リアハブ 32Hです。

105ハブからだいぶグレードを上げましたが、フロントに使用しているカンパRECORDハブは全く壊れる気配が無いため、リアも同じようにカンパにしようということで、こちらをチョイスしました。

カンパRECORDハブはフリーがカンパフリーになっていて、そのままではシマノスプロケットが使えません。

ということで、カンパハブ用シマノフリーも購入。

2つ合わせてリアハブで3万ほどかかってしまいました(;´Д`)

 


campagnolo(フリガナ: カンパニョーロ) RECORD 32 R 11S リアハブ FH7-RE2

campagnolo(カンパニョーロ) FH-BUU015X1・シマノHG 9/10/11対応フリーボディ ・スチールボディ

カンパニョーロ RECORD リアハブ シマノフリーボディ装着後 重量測定

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272g

105ハブに比べると99gの軽量化

結構軽くなりますね。

これはひょっとすると予想以上にペア重量が下がりそう。

早速仮組み(失敗)

ヨンパチダブルクロス組は結構難易度が高かったため、苦戦しました。

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仮組みは成功してるように見えますが、ここからテンション上げでセンターを出そうとすると、

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センターが全然出ない上に、反フリー側にかなり寄ってしまっていて、この時点でテンションはパツパツ状態。これではまともに組むことはできません。

そしてスポークのネジ頭がニップルツライチになっていません。

使用しているのはアルミニップルなのでこれではニップルが破断してしまいます。

ただのヨンパチ組ではギリギリ足りるかもですが、ヨンパチダブルクロスで組もうとすると反フリー側のスポーク長が299mmでは足りない。

目視とピンセットの感触でニップルに引っ込んでいるスポークの頭を計算し、測ってみると約2mmほど足りないことが判明。

慌ててスポークを発注しますが、すでにGWに入っていて、届くのはGWの連休明けとなり作業中断(´・ω・`)

GW明け スポークが届き作業再開

星スポークスターブライト2.0mmの282mmと301mmがようやく届き、作業を再開します。

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組んでバラしてを何度も繰り返すと、嫌でもコツを掴めます。

皮肉なことに随分慣れてきて、ヨンパチダブルクロスでも30分くらいで仮組みができるようになりました(´・ω・`)

ヨンパチダブルクロスで組むには、反フリー側のスポークは最初にすべて通しておかないと組めなくなります。

そしてヨンパチ組なので偶数同士であるため、フリー側上の状態で左落としです。

仮組み後 重量測定

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重量を測ってみたら、922g!

試作2号比(XR-19Wリム+真鍮ニップル+105ハブ)で約119gの軽量化!

この重量差はかなりデカイ。

これで試作2号よりも剛性を出すことができれば、軽くて剛性があるということになり、相当な戦闘力アップとなりそう。

恐る恐るテンション上げとセンター出し

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前回失敗した悪夢が蘇りかけますが、慎重にテンション上げとセンター出しをした結果、

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ニップルとスポークのネジ頭がツライチになった!

今度こそ成功です!

301mmで大正解でした(TдT)

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製作から紆余曲折あり、結局1週間以上かかってしまいましたが、ついに完成。

改造リムテープ装着後 重量測定

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例によって改造リムテープを装着したあとの重量です。

4g増の926g

なかなか軽く仕上がっております。

 

ということは、ペア重量は763g+926gなので、

1689g!

試作2号ペア(TNI AL22リム)よりも軽くなってしまった:(;゙゚'ω゚'):

試作3号ペアをSCULTURAに装着

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ハブ除き、リムもスポークもニップルもすべてシルバー。

まさにクラシックなホイールとなってしまいました。

しかしその中身は試作2号に比べ剛性にパラメーターをかなり振っていて、さらに軽量化まで加えているという凶悪ぶり。

見た目でその凶悪ぶりを見破ることは、手組マニアでもない限り絶対にできません。

完組を履いている方から見れば、そんなママチャリのようなホイール履いて速いわけがないΨ(`∀´)Ψケケケと思うこと間違いない。

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ヨンパチ組、8本組の反フリー側をダブルクロスさせました。

この効果がどこまで出るか。

早速あちこち試走をしてみます。

まずは銭瓶峠のセグメント ZENIGAME(denken)に挑む

2021/05/08に試作3号ペアを履いて銭瓶峠へ行ってきました。

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2021/04/21にデュラクランクに変更し、試作2号ペア(XR-19W+真鍮ニップル+リア105ハブ)を履いた状態でZENIGAME(denken)に挑み、そのタイムは15分15秒を記録しましたが、今回はどうなのか?

あれから約2週間経過しています。おそらく1~2秒は脚力が成長しているでしょうが、自分の現在の腕前(脚前?)やアラフォーな年齢を考慮すると、2週間の練習で1分や30秒などと大きく向上することはほぼありません。トレーニングの成果が出るのはだいたい3ヶ月後だからです。

 

登っているときのインプレは、

  • ダンシングで軽く進むようになった
  • 魔改造鉄下駄のリアを履いてるときと違って、リアの剛性がフロントに負けていない
  • 軽いので脚のダメージが少なく終わりにくい
  • 試作2号(XR-19Wリム+真鍮ニップル)よりも反応性が上がっている。これはおそらく前後すべて組み方が違うことにより剛性が若干上がり、アルミニップルに変更したことによってリム外周部が軽量化されたことの影響が高い

うむ、良いことしか書いてない(゚∀。)

試作3号で登ったZENIGAME(denken)のタイム

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結果はなんと15分切りの14分59秒!

このセグメントは15分切れればガチ勢の仲間入りらしいので、かろうじてガチ勢になれたようです。

これは試作3号のおかげとしか言いようがない(TдT)

帰り道にローディ2人と出会う

別大国道から銭瓶峠に登る赤松アタックというセグメントを終わらせて、七蔵司を下って、ZENIGAME(denken)をもう1本登ろうかと思っていると、どこかで見たことのあるウェアを着たローディが。

あのウェアはスパークルおおいたという、大分のプロロードチームのウェアです。

これはもしかして!!!

慌てて後を追います。

話しかけてみるとその方はレプリカウェアで、スパークルおおいたとは関係ないとおっしゃられました(実は関係あります、いや、嘘ですとも言われました🙃🙃)

もう1人のローディも合流し、これからカフェに行く予定ですが、これもなにかの縁なのでよろしければご一緒しませんか? とお誘いを受けたので僕もご一緒させていただくことに。

レプリカウェアの方はSさん、途中で合流した方はTさんでした。

TさんはTwitterで僕のフォロワーさんだったようで驚愕:(;゙゚'ω゚'):

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ここでしばしマニアックなロード話をしていると、

無茶苦茶にムキムキな青年がカフェにやってきたのです。

 

Sさん「あ! スパークルおおいたの沢田選手!」

 

とや「え!!Σ(゚ω゚ノ)ノ」

 

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sparkle-oita.jp

早速写真を撮らせていただきました🙇

スプリンターの沢田桂太郎選手、本当にありがとうございました。

貴重な現役プロの話も聞かせていただき、本当に勉強になりました。

 

 

カフェを出た後、Tさんが僕のSCULTURAを試乗してみて、

 

Tさん「めっちゃガチガチ! なのに乗り心地そこまで悪くないし重さを感じないし進む(;´Д`) これ、ロングライドで脚残りませんか?」

 

という感想をいただき、ぶっちゃけるとまだシェイクダウンしたてでロングを走ったことがないので、予想で若干残るかもとの返答をさせていただきました。もちろん無理をすればすぐに脚が終わると思いますが、それはどのホイールでも機材でも当てはまることなので省略。

今度無理をしないロングで試してみなければ。

2日目 九六位山の県道21号線Climbに挑む

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翌日(2021/05/09)に脚の疲労が残っている状態で、九六位山にある県道21号線Climbという激坂セグメントに挑んできました。

ここは平均勾配9.9%と霊山寺ほどではないにしろ、最初の激坂が鬼門で、ここで脚が終わりやすく、もしも終わってしまえば後半がタレタレになるという結構意地悪なコースです。

もちろん最初は無理をしないペースで激坂をしのぎ、後半徐々にペースを上げる作戦が有効なのですが、昨日銭瓶峠で脚をいじめていたために後半若干タレ気味になりました(´・ω・`)

試作3号で登った県道21号線Climbのタイム

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結果は10分15秒!

このセグメントは10分30秒からガチ勢の仲間入りのようなので、ここでもかろうじてガチ勢になれました。

3日目 のつはる天空広場へ挑む

1日目銭瓶峠、2日目九六位山という、2日間脚をいじめてしまったのですが、その翌日(2021/05/10)にまた時間が取れたので、脚の疲労が随分溜まって筋肉痛でバキバキのヘロヘロでしたが次は久しぶりにのつはる天空広場に行ってみようということで、やってきました。

 

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ダンシングでめちゃくちゃ進むので、スピードが落ちにくく失速もしにくいという、キツイのに楽しいという感覚が疲労感を麻痺させていきます。

でもさすがにゴールにたどり着いてロードを立て掛けたあとに変な声を出しながらぶっ倒れましたΩ\ζ°)チーン

自画自賛を承知で書きますが、この試作3号、過去最高の出来だと感じます。

試作1号はもちろん、試作2号でもここまで進まなかった。

試作3号で登ったのつはる天空広場Climbのタイム

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5分43秒!

ヘロヘロ状態で登ったにもかかわらず、試作2号(TNI AL22リム)よりも6秒短縮!

試作3号で登ったのつはる天空展望台Climbのタイム

のつはる天空広場まで登ると、のつはる天空広場Climbとのつはる天空展望台Climbの両方が記録されます。

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8分44秒!!

前回試作2号(TNI AL22リム)で登ったときは9分3秒だったので、

19秒の短縮!!

 

もう一度書きます。

連日ヒルクライムしていて脚はヘロヘロ状態です。この年齢になってくると一晩では回復できません。筋肉痛が半端なくてエンジンはポンコツ寸前です。どう考えてもベストな状態ではありません。いくらあれから乗りまくって脚力が30秒くらい成長していたとしても、ポテンシャルは発揮できない状態です。

なのにこのタイム:(;゙゚'ω゚'):

もうどう考えてもホイールの効果としか考えられません。(あ、デュラクランクの効果もあるな)

 

完全回復したサラ脚で登ったらもう15秒くらい短縮できそうな気がする。。。

4日目 霊山寺TTへ挑む

ガチ勢な方から見れば大したことではなく、むしろ連日乗るのなんて普通だろと鼻で笑われるだけとは思いますが、自分でやっていてトチ狂っているなとは思いつつも、大分が梅雨入りしそうな雰囲気でしばらく乗れなくなりそうなので、4日目(2021/05/11)は最後のトドメとばかりに霊山寺を登ってきました。

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しかしさすがに疲労困憊Ω\ζ°)チーン

大腿四頭筋とハムとケツ、ペダリングに必要なすべての筋肉がバキバキの筋肉痛でヘトヘトのヘロヘロ、グダグダのタレタレで脚が回りません。

過去最強の出来である試作3号をもってしても、ポンコツになったエンジンを補うことはできないようです(´・ω・`)

試作3号で登った霊山寺TTのタイム

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結果は16分22秒

ちなみにY氏から借りたシャマルウルトラのハブをオーバーホールして履いて登ったタイムが16分29秒なので、

こんなポンコツエンジンでも、

シャマルウルトラを履いて登ったときより、

7秒速いという結果に:(;゙゚'ω゚'):

 

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しかしもうリピートヒルクラをする脚が残っていません(´・ω・`)

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別大国道で回復走をして、かんたん港園で休憩して終了。

平坦も普通に35km/h巡航できて十分使いやすかったです。

 

試作3号ペア 総評

  • フロント左右4本組、リアフリー側4本組、反フリー側8本組のダブルクロスで剛性が前後で釣り合いが取れている
  • スポークはすべて2.0mmのプレーンなので若干重くなるが数gしか変わらない
  • ダンシングで過去最高に進み、シッティングでも進む
  • 重いギアも使いやすく、クイックに反応する
  • スポーク数による平坦の空気抵抗は35km/h程度では感じない

 

一言で言えるのは、

過去最高レベルで激坂に強いホイールとなった。

これでしょう。

連日ヒルクライムしてこれだけタイム更新という快進撃を成し遂げたので、間違いなくホイールの性能が上がったことによる効果と感じます。

 

手組ホイールを舐めたらいかんですよ(゚∀゚)

津末サイクルの店長Kさんの言葉が蘇ります。

 

この場を借りてお礼を書かせてください。

手組のノウハウをご教授いただいた津末サイクルの店長Kさん、そして、手組製作にチャレンジしてみようという気持ちを後押ししてくれたTwitterフォロワーさんの、hmkt_2525 (@2525Hmkt)さん、そしてTNI AL22リムを曲げてしまったときにXR-19Wリムの存在を教えていただいたZuker Satou (@SatouZuker)さん、この方たちの助言なくしてここまでたどり着くことはありませんでした。

本当にありがとうございました🙇🙇

これからもよろしくお願いいたします!

 

ではでは(^-^)/

 

 

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