手組ホイール 試作4号 製作編
今回は約2ヶ月ぶりに手組ホイールを製作します。
まずは前置きですが、試作3号に不具合があったりしてぶっ壊れたから作るのではありません。
そして今回作るのはフロントのみです。
いろいろな理由がありますが、順を追って説明いたします。
- 試作4号を製作する理由
- ワーサイ(ワールドサイクル)とAmazonでパーツを仕入れる
- TNI AL22 28H シルバー リム
- TNI エボリューションライトハブ 28H
- 早速手組開始
- 試作4号フロント 仮組み終了
- 試作4号フロント 改造リムテープ装着後 重量測定
- 試作4号フロント+試作3号リア ペア重量
- チューブとタイヤ取付
試作4号を製作する理由
はじめに言っておきます、試作3号はまだ生きていますし普通に使えます。
こちらの記事で試作3号フロント+試作3号リアを作って乗りまくりましたが、このときは試作3号の威力に酔いしれてしまい盲目状態で、前後で剛性の釣り合いが取れていると思い込んでいました。
が、
下ハンダンシングで全力スプリントをかけるとどうにも跳ねる。
柔らかすぎてバネのように跳ねるのとは違い、バネ感がゼロでタイヤが暴れるといった感じです。
そして、フロントはヨンヨンイタリアン組でガチガチ剛性なので、やっぱり硬い。
これを津末サイクルの店長Kさんに相談してみると、
店長Kさん「ヘビー級の競輪選手の練習用ホイールでもないのなら、フロントに32Hは無意味っすよ(゚∀゚)」
とや「マジっすか:(;゙゚'ω゚'):」
店長Kさん「無駄に硬くなって、重くなるだけっす(゚∀゚)」
とや「_(:3 」∠)_」
店長Kさん「フロントのスポークは左右均等にテンションかけられるから、リアの2倍くらい剛性出てしまうっすよ(゚∀゚)」
とや「。゚(゚^ω^゚)゚。」
店長Kさん「体重65kgくらいなら、フロントは32本も要らんっすよ(゚∀゚) 体が負けてそのうちあちこちやられるっすよ(゚∀゚)」
という経緯がありました。
フロントはハブとスポークの角度、いわゆるおちょこ具合が全く無いので、リアよりも簡単に剛性が出せるそうです。
では、何故一番最初に作った試作1号フロントだとフニャフニャと感じたのか?
それはもう皆さんおわかりだと思いますが、試作1号フロントのスポーク数は20本だからです。
いくらスポークテンションのバランスが取れるフロントでも手組で20本のスポーク数では、体重が50kgくらいの人でないと剛性が足りない。
24本でギリギリ足りるかの瀬戸際。
かといって、32本だと多すぎて無意味。剛性はありすぎていいものでもないとのこと。
よく考えれば魔改造鉄下駄は、フロント28H、リア32Hでした。
フロント28Hでも剛性が足りないとは思わなかった。むしろガチガチな上に重くて脚が負けていたような。
魔改造鉄下駄は重くてアレでしたが、試作3号のリアは重さで脚がやられることもなく、過度な剛性でもなく、ちょうどいいような感じです。
何故リアは32Hでちょうどいいような剛性なのか。これはシマノが11速化してホイールハブのおちょこがどんどんひどくなり、フロントと比べるとリアはスポークの左右テンションのバランスが取りにくくなったからだそうです。バランスが取りにくいと、当然剛性も出にくくなると。なので、手組みのリアで剛性を出すのなら、オフセットリムを導入するか、スポークの本数を増やしたり組み方などの工夫をする必要があるとのこと。
話をフロントに戻します。20Hだとあからさまに足りない。24Hだと微妙に足りないかもしれない。32Hだと剛性が高すぎて跳ねる。
ならば。。。。?
もうすでに答えは出ていました。
ワーサイ(ワールドサイクル)とAmazonでパーツを仕入れる
もうすでにTwitterではツイートしていますが、ワーサイとAmazonでパーツを仕入れました。
このダンボールの中身は勘の鋭い皆さんならお見通しと思いますが、リムとハブです。
ニップルは安定のDTSWISSアルミニップル2.0/12mm。
スポークはコスパの高い星スポークスターブライト2.0/290mm。
TNI AL22 28H シルバー リム
早速ステッカーは剥ぎ取ってしまっていますが、これはTNI AL22 28H シルバーです。
TNI AL22というと、試作2号のリアに使用していたリムです。
そして地獄の津末練で曲げるという悪夢が蘇りますが、同じく試作2号フロントにもTNI AL22を使用していたものの曲がることなく生きていました。
リアは乗り手のパワー、いわゆるトラクションがかかりまくりますが、フロントはかかりません。
このリムはリアに使うには貧弱すぎますが、フロントに使う分は特に問題は起きないとのこと(体重がありパワーが強い、もしくはPWR5以上の異次元な人だと合わないかもしれません)
今回は黒ではなくシルバーを選んだのは、リアと色を合わせられることと、シルバーのほうが塗装をしていない分重量が軽くなるとのことで(もちろん個体差もあるとは思いますが)色も合わせられて軽くなるのならば買わない手はないということでした。
TNI AL22 28H シルバー リム 重量測定
ニップル穴のバリ取りをした後に測定しました。
362g!!
まさかの今までで最軽量:(;゙゚'ω゚'):
若干不安になるような軽さですが、大丈夫なのか?(;´Д`)
TNI エボリューションライトハブ 28H
ハブもTNI。
メーカーを合わせる目的ではありませんが、手組では定番のハブです。
価格もカンパハブの半分以下。お得です。
しかし見た目からしてもうかなり小さいですね。
TNI エボリューションライトハブ 28H 重量測定
61g
ノバテックハブとほぼ同じらしいので予想は付いていましたが、やっぱり軽い。
そしてハブ軸を指で回転させてみると、そこそこ回ります。
早速手組開始
ヨンヨンイタリアン組なので左落とし。
バルブまたぎに気をつけてちゃちゃっと組みます。
試作4号フロント 仮組み終了
真横からパッと見だと試作3号フロントとの違いがほとんどわかりません。
さて、仮組みが終了したらいよいよ重量測定ですが、まずは比較のために試作3号フロントの重量を。
試作3号フロントの重量は758gでしたが、
試作4号フロント 重量測定
試作4号フロントは、
628g!!
130gの軽量化に!:(;゙゚'ω゚'):
ちなみに、試作1号のフロントが583gだったので、その差たったの45g!!
いや、これ軽くなりすぎなんですが、なんだか不安になってきました(;´Д`)
試作4号フロント 改造リムテープ装着後 重量測定
また例にもれず振れ取りが苦労しマクリマクリスティーで泣きそうでしたが、ようやく完成したので恒例の改造リムテープを装着し、重量測定します。
631g!!
ホール数が28個と、32Hと比べると4個少ない分、改造リムテープの数も減るので重量も減ったようです:(;゙゚'ω゚'):
ということは??
試作4号フロント+試作3号リア ペア重量
試作3号リアが改造リムテープ込で926g
試作4号フロントが同じく込で631gなので、
631+926=1557
ペア重量1557g!
レーシング3とかZONDAに迫る勢いの重量!
チューブとタイヤ取付
チューブとタイヤを取り付けたあとにさらに振れ取りをします。
そしてSCULTURAに取り付けるために持ち上げますが、とにかく軽い!
本当にこんな軽くて大丈夫なのか?(;´Д`)
装着しましたが、やっぱりパッと見では違いが全くわかりません。
色が同じなのでなおさらです。
これで違いがわかる人は間違いなく手組マニアです。
以前はペア重量約1689gで剛性重視でしたが、今度は剛性と重量のバランスを取り1557g。
130g以上軽くなっているので、登坂では間違いなく差が出るとは思いますが、問題は剛性が足りるのか。その点が課題となります。
余談ですが、今回のパーツ費用は、約12500円でした。
とってもリーズナブル。
これで安いと感じるのは、金銭感覚がローディになってる証拠かもしれません。
かなり長くなってしまったので続きは次回へ。
次回は試作4号 実走編です。
ではでは(^-^)/
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