2015年式FELT F95のクランク長を考える② クランク長172.5mmの効果は?
前回COLORSで孫崎さんにアドバイスをいただけたことにより自分の目のウロコが取れ、53-39Tのギアはエロい人強い人にしか踏めないという偏見がなくなりました。
⇒⇒⇒2015年式FELT F95 のクランク長を考える① COLORSでAURUMを試乗 孫崎大樹さんのアドバイス
ということで、今回はF95に新しいクランクを導入しました。
- R7000 172.5mmクランク R7000 53-39Tチェーンリング フロントディレイラーバンドアダプターSM-AD91 34.9mm R7000 11-30Tスプロケットを購入
- 50-34Tと53-39Tのチェーンリング大きさ比較
- 5800 50-34T 175mmクランク 重量
- R7000 53-39T 172.5mmクランク 重量
- Sugino(スギノ) MB-608 (BSA) STEEL 重量
- 早速作業するが問題発生
- COLORSのしう先生(プロメカニック吉田さん)にフレームのフェーシングと変速調整をやっていただく
- 漢ギア+乙女ギアで霊山寺を登ってみる
- 次は銭瓶峠DENKEN側を登ってみる
- 53-39T クランク 172.5mm 総評
- 余談 近所の猫が気まぐれを起こす
R7000 172.5mmクランク R7000 53-39Tチェーンリング フロントディレイラーバンドアダプターSM-AD91 34.9mm R7000 11-30Tスプロケットを購入
今回は大量に用意しました。
- R7000 172.5mmクランク 52-36T
- R7000 53-39Tチェーンリング
- R7000 11-30Tスプロケット
- 直付けタイプフロントディレイラーバンドアダプターSM-AD91 34.9mm
まずは現在シマノのコンポが軒並み品薄売り切れ御免状態でパーツの奪い合いの転売によるデジタル紛争が起きる中、こちらR7000の172.5mmクランクですが、偶然にもAmazonで売っていて前回立てたフラグを回収するべくスマホの液晶画面が割れるくらい強くタップし速攻で購入しました。
チェーンリングは52-36Tですが、これは別で買っておいた53-39Tに付け替えます。
余った52-36Tは53-39Tで心が折れたときのために取っておくことにします。
そして現在まで使用していた11-28Tのスプロケットですが、これもかなり長い期間使用していたために、このまま使い回すとせっかく新品のチェーンやチェーンリングがダメになりそうな気がするし、何より11-28Tだとインナーローが34T+25Tよりもキツくなります。さすがにそれはまずい(;´Д`)ということで、新しくR7000の11-30Tに交換。
漢ギア+乙女ギアとなり、漢なのか乙女なのかどっちなんだとケンシロウから顔を掴まれそうですが、ないあるよと言っておきます。
そして直付けタイプフロントディレイラーのバンドアダプターSM-AD91は、SCULTURAからR8000のフロントディレイラーを移植するためです。
F95にもともと付いているフロントディレイラーは5800の105。一世代前の物です。一度5800のフロントディレイラーでR8000のクランクの変速は可能かどうか確かめたことがあり、
結果から言うと変速できないわけではないです。ただしシフトワイヤーが結構張り気味になりワイヤーの負担が増えそうだし変速も若干のもたつきが発生するため、ここはもうSCULTURAに付いているR8000のフロントディレイラーを移植してしまおうということになりました。
SCULTURAのフロントディレイラーは直付けタイプ、F95のフロントディレイラーはバンドタイプですが、直付けタイプのフロントディレイラーはバンドアダプターがあればバンドタイプとして使用可能(重量は増えますが)ということで、バンドアダプターを購入しました。ちなみにF95のバンド径は34.9mmでした。
ついでに、リアディレイラーは今は亡きエモンダに取り付けられていたR7000のリアディレイラーを移植しています。なので11-30Tが使用可能となっております。
この4点のほかに、
Sugino(スギノ) MB-608 (BSA) STEEL
スギノのホローテック2用BSA(ねじ切りタイプ)BBも導入。
デュラBBよりもよく回転して耐久性も高いらしいのでチョイス。
ただし、価格はデュラBBの倍です(;´Д`)
50-34Tと53-39Tのチェーンリング大きさ比較
若干遠近法で大きさに誇張がありますが、これくらい違います。
めちゃくちゃでかいです。
5800 50-34T 175mmクランク 重量
クランクといえば重量です。
まずは先程まで付いていたFC-5800 50-34T 175mmクランクの重量。
左右クランクにキャップ全て込みで739g
R7000 53-39T 172.5mmクランク 重量
全て込みで、52-36Tから53-39Tに付け替えた状態で772g
チェーンリングが大きくなった影響か、5800系からR7000になって剛性やら強度やら色々改善され、同じ物でも個体によっては重量が若干上下するらしいのでその影響もあるのか、33gの重量増となりました(´・ω・`)
Sugino(スギノ) MB-608 (BSA) STEEL 重量
スギノのBBは96g
デュラBBよりも若干重いですね。しかし回転性能はデュラBBよりもあるようなのでこの程度の重量増はあまり関係ないでしょう。
早速作業するが問題発生
BBを手で回しながらねじ込んでいきますが、なんだか硬い。
以前に取り付けられていたBBがなかなか外れなかったので、ひょっとしてネジ山がやられていたか?
なんとかBBが入ったので、とりあえずクランクを組み付け、フロントディレイラーを組み付け、チェーンの長さをネットに転がっているチェーンリンク数計算機で計算してみたところ108リンクと出たので、108で組んでみたところ短い(;´Д`)
さらに2リンク継ぎ足して110リンクでようやく長さが合います。ネットのチェーンリンク計算機は若干短く計算されるのかもしれません。
BBの件は私の整備スキルのキャパシティを超えている上にそのような工具も持っていないので、一度プロから診てもらった方が良いと判断し、後日COLORSのしう先生に診断してもらいました。
COLORSのしう先生(プロメカニック吉田さん)にフレームのフェーシングと変速調整をやっていただく
早速しう先生に泣きつくと、
しう先生「これフレームのフェーシングしてませんね(;・∀・)」
私「ふぇーしんぐ??(゚ω。)」
なにそれおいしいの?
しう先生「金属フレームは製造の溶接などの作業工程で熱の影響により変形してBB周りの精度が若干狂ってるので、プロショップなら一番最初組み付ける前、精度を出すために(ねじ切りBBタイプなら)BBのネジ山タッピングとフェーシングをするんですよ(;・∀・)オーダーメイドのクロモリフレームとかだと最初から精度出てるからこんなことをする必要はない場合が多いですけどね(^^)」
私「これはあ○ひで買った10万もしないエントリーアルミなので(´・ω・`)」
しう先生「量販店だと余計な手間と時間がかかるし利益上がらないのでやりたがらないでしょうね~(;・∀・) でもフレームのポテンシャルを最大限引き出すためにもこれはすっごく大切なんですよね。エントリーモデルならなおさらです」
私「(´・ω・`)」
どうやら私のF95はフレームの精度が出ていない状態で6年間使用されていたようです。
衝撃の事実です(´・ω・`)
しう先生が、
こんな感じで、
BB周りの精度を上げてくれました。ありがとうございます( ;∀;)
フェーシングしているかどうかはフレームにノギスを当てればだいたいわかるそうです。やべえ眼力。
BBのネジ山に銅のグリスを塗り、
しう先生いわく、デュラグリスよりも銅グリスのほうがネジ山のカジリ防止に向いているとのこと。
すみません、今までデュラグリス使ってました(´・ω・`)
すんげえ硬かったBBが嘘のようにスルスルとフレームに収まりました。
さらにしう先生がフロントとリアのディレイラー調整をほんの2~3分くらいで完璧にしてくれて終了。
私が1時間くらい悩む調整を約20倍のスピードでこなしてる(;´Д`)
しう先生「あと、これチェーンの長さが足りなくて継ぎ足したみたいですけど、ピンを抜く場所が違いますね(;・∀・)」
私「ギクッ(;・∀・)」
しう先生「シマノのチェーンを切って継ぎ足しなどの再利用する場合は、チェーンステーの下のラインで左側のピンを抜くんです(^^)そのほうが切れにくいようなので。これは右で抜いてますね」
私「こりゃ早めにこのチェーン交換したほうがいいですね(;・∀・)」
しう先生「アンプルピンがしっかり入ってればそうそう切れたりはしないですが、伸びたら交換したほうがいいですね(*´ω`*)」
また一つ勉強になりました…。これからチェーンをいじるときはこの記事を思い出します∩(`・ω・´)∩
そして今回は38さんブレンドをいただき、
銭瓶峠富士山チャレンジ達成記念のバッジをいただきました。
⇒⇒⇒スパークルおおいた主催 銭瓶峠富士山チャレンジへ参加 その後悲劇が…
しう先生手作りのバッジで、描かれているキャラは「おたまず」というおたまじゃくしとなまずを合体させたキャラだそうです。
はい、永久保存させていただきます🙇
そういえば5800系STIレバーとR7000~8000ディレイラーの組み合わせは互換性が無いとかなんとか聞いたことがあるんですが、普通に変速できていますし不具合も特にありません。むしろしう先生の完璧な変速調整のおかげで以前よりもスチャッと軽くキマるようになりました。(´ε`;)ウーン…
でかくなった…。
チェーンリングが漢ギアででかくなったせいか、乙女ギアなのにスプロケが小さく見えます。そしてエントリーアルミなのに横から見ると若干威圧感が増したように思えます。
漢ギア+乙女ギアで霊山寺を登ってみる
フロントがノーマルクランクになったので早速激坂の影響はどんな感じか試してみました。
53-39Tで登った結果、インナーローが大活躍(´・ω・`)
というか、ほぼインナーロー(;´Д`)
39T+30Tは34T+26T相当のギア比なんですが、まるで34T+28Tで登っているかのような錯覚がしました。脚に来ないんですけどケイデンスが上がって心拍が爆上がりするのです。
しかしインナー2速(39T+27T)にすると若干ツライ。ギア比計算だと34T+23.5T相当。これはもっとペダリングを磨いたほうが良さそうです。
175mmから172.5mmと2.5mm短くなったことで、175mmに比べたらダンシングでのトルクのかけ具合が少し弱くなったかなといった印象ですが、175mmのようなシッティングのやりにくさは感じません。ダンシングもシッティングもバランス良く回せるような気がします。
170mmだとシッティングはやりやすいんですが、ダンシングがキツかったのでこれはまさに狙い通り。
孫崎さん、アドバイスが的確でびっくり…。
そして想像していたよりもフロント53-39Tは重く感じません。確かにリアに1枚保険が無くなったので脚が終わったらヤバそうな気がしますが、15%ほどの勾配ならインナーローでもぼちぼち登れば耐えられます。これが20%とか30%とかになってくるとまた未知数になりますが…。
霊山寺TTのタイムは、前回175mm50-34Tで登ったときよりも12秒短縮し16分10秒。
漢ギアでも激坂は案外なんとかなるものだと感じました。
しかし約4年前くらいにここをF95で登ったときは18分が限界だったのに…。その頃は機材がエントリーアルミだから、性能が悪いからタイムが出ないと完全に思い込んでいました。
実はポジションとセッティングとペダリングスキルが足りなかっただけという事実を今は思い知っております。
次は銭瓶峠DENKEN側を登ってみる
ここでも同じようなインプレとなります。
ただDENKEN側は霊山寺に比べると全体的に勾配がゆるいのでインナーローの出番はほぼありませんでした。
しかし50-34Tと同じようなギア選択をしようとすると重すぎる軽すぎると感じることがありました。これはおそらくフロントのギアが大きくなったことによって1段のギア比の差が大きくなったことによる影響だと思います。これも慣れでしょうね。
タイムはF95で15分42秒。
魔改造鉄下駄で走ったときより数秒遅い結果になってしまいました。
フロントが漢ギアになっても結局使用するギア比帯は同じなので、重すぎてキツイとかはありませんでしたが、なんだか質の違うキツさが…。
このあと赤松側を登ると、こちらは勾配がキツイせいかインナーローでも重いと感じることがしばしば。ゆっくり登ればこんなことは感じないんですが、タイムアタックをしようとするとどうしても脚を使ってしまうので、脚を使えばなくなってしまい、より軽いギアを求めようとしてしまいます。これは間違いなく私の戦略とペダリングスキル不足です(;´Д`)
(帰宅してサドルの高さを確認するとなぜか5mmくらい下がっていました。シートクランプのボルトの締め付けが足りていなかったようです。なんかキツイと思ったらこれが原因か(´・ω・`)ということでまた後日銭瓶峠で再検証します)
53-39T クランク 172.5mm 総評
- 175mmよりもシッティングが回しやすい
- 170mmよりもダンシングがやりやすい
- 50-34Tでも53-39Tでも、使うギア比帯は変わらない
- 激坂でもなんとかなった
これとは別に、しう先生からフレームのフェーシングをやってもらった効果もあると思います。そして少なからずスギノのBBの効果も。
これからあちこち乗ってみて様子を見ていきますが、今回に限った話ではクランク長とギア比変更は正解でした。フロントのチェーンリングが大きくなることで単純にギアが重くなるという偏見がありましたが、若干の駆動効率アップにより高いギア比にしては思ったよりもそれほど重くはならないなと。こういう感じに書くとギア比を上げても34Tのインナーと変わらないんだなと勘違いをされそうですが、数字を使って例に挙げると、予想していた負担増が100でしたが、実際は95ぐらいだったといった感覚です。ギア比が上がるので同じ1速を使用すると絶対に重くはなります。想像していたよりも重く感じなかったということです。
さらに思ったのが「105でも十分使えるな」です。
確かにデュラに比べれば重さや剛性のハンデがありますが、そんなものは微々たるものであり結局は己の実力(ポジション、セッティング、ペダリングスキル、体力)を向上させれば簡単に埋めてしまうことができるレベルです。まずはここらへんを見直したり鍛え直した方がよりタイムに影響してくると思います。デュラテグラのSCULTURAが使用不能となりペダルだけデュラの105エントリーアルミであるF95で同じ区間を走ってみて実感したので、これは自信を持って言えます。
まとめると、孫崎さんのアドバイスは正しかった!ありがとうございます!
しう先生ありがとう! 以上です∩(`・ω・´)∩
シマノ(SHIMANO) FC-R7000 クランクセット IFCR7000CX26L ブラック 170mm 52x36T
シマノ(SHIMANO) チェーンリング 53T(ブラック)-MW (53X39T) FC-R7000用 Y1WV98050
シマノ(SHIMANO) チェーンリング 39T(ブラック)-MW (53X39T) FC-R7000用 Y1WV39000
SHIMANO(シマノ) SM-AD91 (L/φ34.9mm) L ISMAD91L
Sugino(スギノ) MB-608 (BSA) STEEL
シマノ(SHIMANO) CS-R7000 11S 11-30T 12345791470 スプロケット ICSR700011130
余談 近所の猫が気まぐれを起こす
いつもの近所の白茶トラくんに出会って撫で回していると、あぐらをかいた中心にスポッとハマりにきました。フロントが漢ギアになったからか?(いやたぶん違う)
今日の白茶トラくん、あぐらかいたら初めて膝に乗ってきた🐱
— とや(ウルフ)@ロードバイク (@renren_ryu016) December 21, 2021
寒かったんかな〜❓❓ pic.twitter.com/JiolaLyCYj
ではでは(^-^)/
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